湯の原温泉

霊泉亭寝具持参で、1泊素泊まり￥２５００

宮城県松島町湯の原温泉／２０００年８月中旬

　　日本三景の1つ、松島に程近いところに、霊泉亭はあります。自炊専門の宿で、寝具を持っていけば、親子３人で２泊して￥１００００と感動の値段です。（子どもが小さかったので実質大人2人の値段です｡寝具は1泊￥１０００で借りられます。）

　田んぼの真中にある、少し懐かしくなるような木造の建物は、子どもの頃毎夏訪ねたおばあちゃんの家に似ていました。そのせいか、私は個人的にとても気に入りました。宿といっても、宿泊している人は長湯治に来ている人がほとんどで、中には､ほとんど住んでるような感じのおばあちゃんおじいちゃんもいました。宿泊の予約をしようと電話をしたときに、宿の方に、『あなたたちみたいな若い人の来るところじゃないと思うがね・・・」と心配そうに言われたのは、そういうわけがあったようてす。お風呂にはいっていても、同浴してるおばあちゃんたちに、｢気の毒に・・・そんなに若いのにどっか悪いのかね｣と心配されたし・・・ただの旅行者が泊まるのはよっぽど稀なことのようでした｡各部屋の前に濡れ縁がついていて、（本館の１階のみ）そこで涼んでいると、ほんとにたくさんの人に話し掛けられました。ほんと！おばぁちゃんの家に来たみたいでした。夕方になると、地元の人たちがたくさんお風呂に入りに来ます。入浴時間は夜９時まででした。朝６時に、「火の用ー心！カンカン」の時に打つ拍子木が、派手に鳴らされるのも少しびっくりでした・・・特に泊まった部屋のまん前が鳴らす場所だったので、飛び起きました。でも、そのおかげで、1日がながーくなってよかったです！本当に。

　松島へは桶の配達で行ったのですが、配達した家の方が、昔、海苔の買い付けをしていたとかでいろいろと海岸について教えてくださいました｡小さい子を連れて行くなら・・・と教えてくださったのが蛤浜です。すさまじく混んでいる浜を横目に、細い田んぼ道を行くと､可愛い浜に着きました｡知られていない・・・とは行っても､やはり、結構な人が磯遊びを楽しんでいました。とてもきれいで、とてつもなく遠浅の浜・・・「乳飲み子も遊ばせられる浜」と教えられたとおりでした。足の踏み場もないほどたくさんのヤドカリがいてビックリでした。歩けないぐらいの赤ちゃんが、チョコンとお座りしていられる程度に、ヒタヒタと波が静かに寄せてくるのです。私も娘そっちのけで、貝拾いをしたり、砂の感触を楽しんだり､とても楽しく過ごしました。

　来年の夏にも又来よう！そういいながら、名残惜しく浜を後にしました。夏に近くを通られる方・・・特に小さい子を連れているなら是非行ってみて欲しい・・・な！

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