２０kgの毛糸を１０種類の染材で１６色に染め上げました。９月とは言え、今年は残暑が厳しく、がんがんと薪ストーブを焚いての染色はなかなかの重労働でした。しかし、やさしく深い色合いに染上がった４００個の毛糸玉を床いっぱいに並べ、その真中に座り込めば、美しい色で心が満ちて、疲れも吹っ飛び大満足。色を分けてくれた草木に、ありがとうの気持ちでいっぱいになりました｡

　今年はどんなセーターが編みあがるか・・・考えるとワクワクします。草木で染めた色は、それぞれの色の美しさもさることながら、何色かで編みこむと、お互いに引き立てあって、美しい模様に編みあがるのです｡残念ながら､気力も技術も足りなくて、何人かの方にお願いして編んでいただくのですが、どんなセーターに編みあがるか､今からとっても楽しみです。

　たくさんの毛糸と美しい色を目にしていたら、久しぶりに機に触りたくなって､屋根裏でほこりをかぶっている機をエッチラオッチラ引っ張り出しました｡・・・しかし、長いことお休みしていた怠け者の織姫？さん・・・の私。情けないことに、機を組み立てるのにてこずり、糸かけにてこずり､織りあがったマフラーには数箇所の糸とびを発見・・・トホホホホです。それでも久しぶりの機織りは楽しくて嬉しくて、こんな暖かな楽しさを忘れていたな・・・と気づかされたのです。

　茜で染めた可愛いサーモンピンクの毛糸で織ったマフラー・・・結も一緒に筬をひくのを手伝ったせいか、とても気に入った様子で、首に巻いては何度も鏡を覗き込んでいます。今年も、雪だるまをつくったり橇に乗ったり､いっぱいいっぱい遊ぼうね｡ホッペを真っ赤にしながら遊ぶ楽しげな様子を思い浮かべながら、１本１本糸を渡して追った時間は、作ることの楽しさを改めて感じさせてくれました。