トチの実で染めた薄いブルーグレーに、どんぐり染めのベージュ、ヨモギ染めの薄緑、月見草のグレーを編みこんだ、シックな色合いのベストです。配色が少し地味だったかな〜と思わなくはないのですが、年配の男性でも、この配色の編み込みなら着ていただけるし・・・まぁー良し！かな。

　トチの実はとても灰汁の強い木の実なので、初めて染めるときは、どんなに濃い色が染まるかしら？とワクワクドキドキしました・・・が、思いがけず淡い色にしか染まらず、私勝手な思い込みをしていたので、正直がっかりしました。それでも、毛糸染めの場合は、こういうひかえめな色も、編み込みする際にとても大切な色となります。スカーフや暖簾などの布を、単色で染める場合は､やはり主役になれる色で染めるのですが、毛糸は染めあがったものを、「組み合わせ」「編んで」はじめて製品となる・・・ので、淡い色や地味な色も脇役としてとても大切なのです！。どんな色が染まっても、隔てなく美しいと思える:毛糸染め・・では、つい、いろいろ冒険してみたくなる・・・。あの草では？この枝では？と、いろんなはじめての材料で染めみています。今年も初めての色に挑戦してみよう・・・秋の野を散歩しながらアレコレ考えています。