木のトレー・お盆

木の風合いがきらいな人はほとんどいないのではないでしょうか。（・・・決めつけかな?)　木のものが大大大好きな私・・・です。だから普段使いの道具の素材は木のものが一番多いかな・・・。人によってこだわる対象は違うと思いますが、私は普段使いの道具に関心もあるし、私なりのこだわりが強いと思います。そんな私の道具好きを見て、そこまで・・・と頭をかしげる人もいます。それでもやっぱり気に入ったモノに囲まれた日常は幸せなので、きっと一生こういうこだわりは捨てられないと思います。先日雑誌で女優の菅野美穂さんが、気に入ったお鍋を買うのに、色が決められなくて半年も迷っちゃった・・・と書いてました。なんかクスクスと笑える可愛いエピソード。その気持ちすごーくよくわかってしまう私ですが、一緒によんでいた知人はそんなことに悩むなんて時間の無駄とあきれてました。どちらがいいというのではなくいろんな人がいるんだな・・・と思います。ただ私のように楽しんで道具にこだわる性質の人は、とことん楽しんでこだわりたいな・・・と思います。私のHPを見てメールを下さる方のほぼ半数は道具小話に共感しての人。そんな道具仲間とのおしゃべりは楽しいものです。ドシドシメールくださいね。

　前置きが長くなりましたが・・・写真のものは木のトレーです。一番上のものは私が大好きなＭさんの作品。キハダの一枚板で作られています。もち手のデザインと勢いを感じるノミ目の感じが大好き。色もどんどん変化してきています。真ん中のものは福島在住の知人の作品です。木地も自分で彫り、漆が塗られています。漆塗り・・・と緊張せず、さまざまな使い方をしていますが大丈夫。とても使いやすい一枚です。一番下のものは奈良に住むＡさんの作品。つい最近我が家のお宝になりました。以前「銀花」という雑誌で紹介されていた方。もうご高齢なのですが今も現役でもの作りに励んでいらっしゃいます。奈良の作業場にお尋ねした桶屋さんが買ってきてくれました。その人柄と仕事へ取り組む姿勢にとても感動したようです。材は栗の一枚板。とてもシンプルなデザインですが、存在感があって一目で気に入りました。ノミ目に全く迷いがない・・・すっきりとした彫り後にはとてもとて感動。温もりがありつつキリッとした印象の作品で、これから使い込んでいくのがとてもとても楽しみです。

　それぞれお皿につかったり、お盆にしたり、ちょっとした小物をのせておくトレーにしたり、と日によってさまざまな使い道をしています。使い込むうちに表情がどんどんと変わっていくこういう道具が大好き。道具は暮しを映す鏡・・とまで言ったら大袈裟かな?!　大袈裟かもしれないけれど道具が美しくなっていくようなそんな暮しをしたいな・・・と思っている私です。